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翌日の放課後、俺が栄太と稜にリア子との事を話さずにいられなかったのは、言うまでもない。
何だろう。
後々考えると、おにゃのこから追い掛けられた事って今まで一回もなかったなー……って。
んふ……ふふふ……悪く……ないなぁって。うふふふふ。
……ぅおっと。
俺の妄想がお前達の予想の右斜め上をいったあたりで正気に戻る。
頭ん中覗かれたら、リア子の彼氏に殺されるぜ。
「こ、こわ……。よく逃げ切れたね……」
「恐ろしいな。ついにリア充からの攻撃が、始まってしまったか……」
栄太と稜は俺の妄想など知る由も無く、恐怖に震えていた。
今更だが、俺の表現は冗談半分で聞けよ?
「そ、それで――咲(さき)はどうしたの?」
栄太が俺に訊いてくる。
ちなみに「咲」というのは俺の下の名前なんだが、何でそんな重要な事を今まで言わなかったのかと訊かれたって困る。
ぷ、プロローグで出す予定だったのを忘れてたわけじゃないぜ!
何で女みたいな名前なのかとか、その辺は全部スルーしてくれ。
パッと出て来た名前が「咲」だったなんて事は、これまた絶対にないんだからな!
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