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「お、俺はてっきり、お前今日は帰ってこないんじゃないかと……ぐすっ」
「……なな、何想像してんの……? ……マジで気持ち悪いっすよそれ」
妹はそれだけ言ってさっさと部屋を出て行った。
ふぅ、ホント良かった。これで俺は心置きなく眠れるぜ。
……いや待て。
よく考えたらおめー……妹がリア充だという根本的な部分が未解決じゃないか。
彼氏ェ……!
おんどれ俺ェ敵に回した事ォ後悔させたるけェ……!
芽衣よ、頼むからお前はまだ、俺の仲間でいてくれ……ッッ!
●
翌朝、俺が学校へ向かう為に家を出ると、そこは雪国であった――訳ではなく、何とも恐ろしい奴が立っていやがった。
多分、ビビった時のエネルみたいな顔してたね。俺は。
「……お、おはよう……」
何故、家がバレたし……!
俺の個人情報だけガサツに扱われてんじゃないかと疑うぐらいにゃビビった。
塀の外で待っていやがったのは、他でもないリア子だったからだ。
今日は髪は括っておらず、下ろしている。か、可愛い……!
じゃねぇよ! 俺はその場で地団駄んダダンダンダダンって感じに悔しがった。
しかしこの俺、ノリノリである。
何処まで俺を馬鹿にしてぇんだコイツはァー?
俺をそこら辺で踏み潰されてる雑草程度にしか思ってやがらねぇだろコンチキショー……!
雑草にだって命はあるわい!(←そして雑草であることは否定しない)
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