4090人が本棚に入れています
本棚に追加
やっぱ……俺って妹の事が――??
いや……絶対ねぇけど、もしそうなんだとしても。
「妹なら昨日、デート行ってたよ。相手が誰か知らんけどさ」
「ハァア!? 何、お前の妹リア充なのかよ……」
稜が心底ショックそうに言う。俺も正直、衝撃的だったわ。
妹に彼氏が出来た時って、兄貴なら何らか思うものはあるんじゃないか?
まぁ少なくとも俺はそうだったわ。非リア充だからな。
妹に彼氏が出来たってだけでも気に食わんのは、やっぱ妹が俺と一番親しい異性だからかな。
それは姉ちゃんや母さんだってそうなんだけど……。
俺、ロリコンなのか?
「何だよー……せっかくお前の妹彼女にしたいなーと思ってたのに」
「仮に妹に彼氏が居なくても、お前みたいな変態にゃ指一本触れさせねーよ」
「何だよー! 同じ非リア充仲間だろー?」
「それとこれとは話が違うんだよ!!」
これ、兄として正しい判断だよな!?
いやもちろん、だからって俺が狙ってるって訳ではないんだぞ!?
そこは信じてくれ、一応。
●
稜と栄太と別れ、俺は一人携帯を弄りながら帰途についていた。
こうして一人――静かに帰るってのも……たまにはいいモンだぜ?
何かこう……大人な気分になれるからな。
まぁたまにも何も、毎日一人だけどな……。さすが非リア充、一人がよく似合う。
「あの、咲君」
……オイオイ、誰だよ大人テイストな俺に声をかけてきちゃう素っ頓狂――
「――ハァアアアアリア子オオオォォオオオオオオォォォ!?」
振り返ると、そこに居たのはまたしても! あぁまたしてもリア子でした!
最初のコメントを投稿しよう!