第1話『あ、あのさ……わ、私とさ――』

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 俺は例のごとく、すぐさま走って逃げようとする。チキショウなんてシツコサだ!!  何が何でも俺達をウンコ扱いしたいって訳かい!!  OK! なら俺だってコイツをウンコ扱いしてやんよ!! 「やーいやーい! ウンコウンコ!! お前ウンコー!!」  小学生かよッッッ!!(ビシッ!!  などと自分で突っ込みながら、俺は地面を蹴り、走り始めようとした瞬間―― 「ま、待ってって!! 何か勘違いしてるみたいだけど――!!」  勘違いも何もあるか!!  絶対に騙されんし信じないぞ!! 俺はリア充の事なんか―― 「私!! リア充じゃないから!!」  リア充の事なんか――!!  リア充……リア充……! じゃ……ない? 「…………ハイ?」  思わず立ち止まって、俺は振り向いていた。 「やっぱり勘違いしてたんだ……。リア子とかリア充とか何の事かと思ってたけど――私、リア充じゃないから」 「…………う、嘘は、よく、ありませんよ??」 「嘘じゃないってば! 私だって非リア充なの!」  閑静な住宅街で何ちゅう会話をしとるんだ俺らは。  だ、だけど凄い事実を知ってしまった。リア子が、リア充じゃない?  何それ? つまり非リア子なの?  ……じゃあ俺にしつこく付きまとってたのは何なの?  馬鹿にする為じゃ、ないって事だよな――?  
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