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「……しょ、証拠は……ある感じですのん?」
「えっ……?」
俺自身訳が解らなくなってるから、とりあえずそんな簡単に信じない方向性で発言してみる。
ちなみに全然関係ないけど、この台詞、推理モノの容疑者が口にすると死亡フラグである。
「で、ですからね? 非リア充だって証明出来る感じでありますの? 証拠見せてくれないと、お――僕もなかなか信じられないんで」
今まで敵対してただけに余計に。
「ひ、ひどーい! そっちが勝手に勘違いしたのに、その上証拠見せろって……! ていうかそんなのないよ!」
「なな、ないっておかしくありません? 彼氏いないなら、どんな形であれ証拠見せられるでしょう? じゃないと僕、ぜ、絶対信じませんよ」
しかしよ、俺誰だよ。どんだけ怖がってんだよ。
「……えぇ……そんな事言われても……む、難しいよ」
本気で困った顔を見せるリア子。
ここまでのを全部演技だと考えるこっちの方がいと可笑しな気がするけど、今更引くに引けないヴァカチンな俺が居る。
だけど、今までリア子だと“俺が勝手にそう思い込んでた”ってのは確かにそうかもしれない。
……よくよく考えたら、俺リア子とまともに話したの今が初めてじゃないか。
それで『彼氏が居るって勝手に決め付けてた』のは、……ぜ、絶対俺だな。
うぉーやべぇ、何か急に俺超悪いことしてたんじゃないかと思えてきたぞオイオイオイ。
で、でも、付きまとわれてた理由がわからなくなるじゃないかよ。
俺に付きまとう理由なんか馬鹿にする以外に思いつかんぞ。
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