第1話『あ、あのさ……わ、私とさ――』

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「あ、あの……咲……君?」 「あ゛ぁ゛!???」 「ヒッ……!」  い、いかん、色々考えてたら威嚇的な返事をしてしまった!  何かリア子、素直に怯えてる感じがするぞオイ!  とりあえず俺は慌てて修正する。 「――じゃない、な、何でござりまするか? お、お嬢さん」  ていうか怯えるのはいいけど、せめてそのままどっか行ってくれよ!  そして二度と関わって来ないで欲しい! 俺もうどうしたらいいのかマジで解らん!!  全部俺のせいだけど! 「あ、あの……証拠と言っちゃ、な、何だけど…………」 「??」  な、何この娘。  俺の無茶な要求にこたえてくれようとしてんの? 何なんだよ、何て健気なんだよ!  こんな良い子に彼氏が居ない!? 顔もいいのに!  ますます信じられないけど、この娘の態度的にはやっぱ――? 「――は、裸とか見せれば、信じてくれる?」 「ぶふぇッ!? ち、痴女!? 痴女なんですか!? 何でそうなるんですか!? やっぱ馬鹿にしてるでしょ絶対!!」  とんでもないアホ発言が飛び出てきやがったせいで、ますますこの娘の本性が判らなくなってきやがった。  もしかしてただの変態か!?   そ、それとも自分から見せたくせに、彼氏に「うわぁん! 非リア充に裸見られたァ!!」て言いつけるつもりとか!?  アァアアア!! もう意味解らん!  ……ん。  て、ていうか待て――。  仮に彼氏に言いつけるつもりだとしても――おにゃのこの裸が見られるというのは……よくね?(←)  
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