第1章:頼りになるみんな!

2/6
前へ
/8ページ
次へ
朝の7時半、まだ閉まっている校門を見上げ、あたしは一つ息を付く。 「っしょっ……っと」 ストッ、と軽く着地して難なく敷地内に入る。 実は他の門が開いてるけど、こっちの方が面白いもんね♪ 「おっ、いたいた」 あたしは目線の先にいる二人の男子生徒に声をかける。 「令くーん、絃くーん、おっはよー!」 振り返ったのはあたしの幼馴染み兼従兄弟、で友達。 令:「また寝坊か、美月」 腕を組んで少し不機嫌そうな男の子、邦仲令(クニナカ・レイ)君。 薄い翡翠色の髪に、金色の眼。 きちんと着込んだシンプルな紺色の学生服はよく似合っている。 第一印象はクール…かな? 絃:「まぁ朝が弱い美月が無理しなくってもいいんだぜ?」 なっ? と笑いかけてくれるのは天見絃(アマミ・ゲン)君。 オレンジ色の髪をオールバックにして、優しそうな木の葉色の眼をしてる。 ワイシャツにオレンジ色のネクタイを緩くかけている。 第一印象は…優しいんだけど怖い。身長191cmとか人間じゃないよー! 令:「ボサッとするな、置いていくぞ」 絃:「ほら、行こうぜ美月。令がキレたら厄介だぜ~」 「…リョーカイシマシタ……」 令君がキレたら町一つ滅ぶんじゃないかと思うくらい怖かった…(あたしの独断ね?) でも、いっつも待っててくれてる優しい友達。 「えへへっ」 令:「……何だ急に?」 絃:「ぅおっと?」 なんだか嬉しくなって、あたしは二人に飛び付いた。 でも何となく言っておいた。 「何でもなーいよっ」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加