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さて、お戯れはこの辺りにして…
令:「さほど気配は感じられないな」
絃:「なら昨日の夜、兄貴たちがどうにかしたんじゃね?」
「そーだねぇ~…これならお寝坊できたのになぁ~」
令:「むしろ永劫寝ていろ」
「令君そりゃないよ…」
言われながらトンファー突きつけられたら本気に思えて仕方ない…令君は隠れ鬼畜だから日々涙目なのデス。クスン。
あ、因みになんで高校生が武器もって朝の学校にいるのかと言うと…
あたしたちが霊能力者で、この街を護るための要として育てられたから。
……今中二病って言った人思い知らせてあげるから表出なさーいっ!
「ま、それはさておき」
絃:「誰に話してたんだ?」
令:「こいつの奇怪な行動は出生から変わらないだろう」
…十六夜美月、めげない強さとスルースキルは無駄に身に付いてます、グスン。
絃:「さておき、ホントに異常無しだな」
「確かに。少しでも力になりたいのに…」
だな、と絃君が頷くと両手にあった大きなヌンチャクが雷になって消えた。
令:「全くだ。駒である俺たちに情けは無用」
令君のトンファーは炎になって消えた。
あたしも持っていた無数のワイヤーから手を離し、地面に落ちる前に水に戻した。
つまり、これがあたしたちの能力。
邦仲家の能力は【炎】
天見家の能力は【雷】
あたしの家、十六夜家は【水】を操る。
でもまだまだ修行中で、今異常がないかの見回りもその一環。
「そろそろ教室いかない?」
絃:「だな、行くぜ令~」
令:「聞こえているから大声を出すな…」
そのままカバンを抱えてあたしたちは教室に向かった。
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