俺。

転校。

｢呼んだら入ってこい。｣

返事も聞かず教室に入って行く担任。

命令された気分で、苛々する。

担任が教室に入るなり聞こえてきたのは黄色い声。

ここ、男子高だよな。

･･･。

不機嫌な俺は考えるのすら面倒になりもうどうにでもなれという気持ちで担任の合図と共に教室に入った。

静寂。

この言葉にピッタリだ。

騒がしかった教室が静まり返る。

｢転校生の宮下･･････涙だ。｣

お前、名前くらいしっかり覚えろ。

｢初めまして。これからよろしく。｣

不機嫌を押し殺し笑顔で言う。

すると静かだった教室にどっと声が溢れた。

何を言っているのかよくわからない。

｢静かにしろー。｣

担任の一言で騒がしかった教室は静かに元通り。

どんだけ教師に従順なんだ。