その男、適当探偵

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「それが、『大変だ!事件だ!適当探偵を呼べ!!』って大勢の生徒が叫んで学校中を走り回っているんですよ。うるさいし生徒は足りないし探偵はエロ本読んでるし授業にならないそうです。解決してください」 「……うん?ちょっと待て。どれがメインの事件なんだ。『事件』が起きたことが事件なのか、大勢の生徒が走り回ってることなのか、それとも授業が出来ないことなのか?」 「さあ、自分もよく知りません」 うーむ、と適当探偵は唸った。だが、事件を解決するのは探偵の役目だ。現場に出向くのが先だろう。 「適当助手1号!まずは現場に行くぞ」 「……自分、1号なんですか」 勝手に助手にされた少年と適当探偵の2人は、事件を起こした犯人を突き止めるために空き教室を出たのだった。
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