その男達、日曜日<PART2>

8/8
前へ
/123ページ
次へ
語り手に向かって禁断のツッコミを入れた探偵。全く納得がいかないといった様子だ。 「おのれ鵠沼夏弥、貴様~!!わかってて僕達を踊らせただろう!」 「はあ?そっちが勝手に慌ててただけじゃん。一体何を危ぶんでたわけ?」 そう言いながらも、どこか楽しげな様子の夏弥。 「え、ていうか2人とも何で飛び込んできたの?」 そして相変わらずマイペースな壱花。 そんな中、不意に方向転換したのは助手・晴山だった。 「おい待て助手!どうしたんだ」 探偵が思わず肩を掴む。 「……帰るんですよ。もう自分がここに居る理由はなくなりました」 通常より低いトーンの声。 「なんかおかしいぞ君?何を拗ねて」 力を込めた探偵の手を助手はさっと払いのけた。 「助手2号なんか……………………踏めばいい」 そう呟き、扉を閉めて足早に立ち去っていった。 「…………何を?」 純粋に探偵は呟いたのだった。 ……伊井華幻高校は今日も平和である。
/123ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加