33人が本棚に入れています
本棚に追加
語り手に向かって禁断のツッコミを入れた探偵。全く納得がいかないといった様子だ。
「おのれ鵠沼夏弥、貴様~!!わかってて僕達を踊らせただろう!」
「はあ?そっちが勝手に慌ててただけじゃん。一体何を危ぶんでたわけ?」
そう言いながらも、どこか楽しげな様子の夏弥。
「え、ていうか2人とも何で飛び込んできたの?」
そして相変わらずマイペースな壱花。
そんな中、不意に方向転換したのは助手・晴山だった。
「おい待て助手!どうしたんだ」
探偵が思わず肩を掴む。
「……帰るんですよ。もう自分がここに居る理由はなくなりました」
通常より低いトーンの声。
「なんかおかしいぞ君?何を拗ねて」
力を込めた探偵の手を助手はさっと払いのけた。
「助手2号なんか……………………踏めばいい」
そう呟き、扉を閉めて足早に立ち去っていった。
「…………何を?」
純粋に探偵は呟いたのだった。
……伊井華幻高校は今日も平和である。
最初のコメントを投稿しよう!