その男、奈衣雅城高校調査探検部

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放課後の空き教室、夕焼けに赤く染まった窓、そして優雅に読書する探偵。 むろんエロ本だが。 「こんにちは、探偵」 そこへいつものように入ってくる適当助手晴山。 探偵も挨拶を返し、助手は荷物を降ろし無造作に置かれた椅子に腰掛ける。 ここで再びドアが開き 「こんにちは、日間野さん」 助手2号・丹豪壱花が入ってきた。 「やあ丹豪君。今日は早いね」 「えへへ、なんとなく」 「……何が『えへへ』だよ」 呟くように、しかしはっきりと響いたその声に空気が凍りついた。
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