その男、適当助手

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専ら適当探偵の放課後の巣、空き教室。 そこに2人は居た。 「暇だな、適当助手」 「そうですね」 「だよなぁ……って君、PSPやってるじゃないか。暇じゃないだろ」 「そういう適当探偵は、エロ本見てるじゃないですか」 「暇なんだよ。エロ本は暇なの。暇なエロ本なの」 「意味がわかりません」 そんな風にだらだらした会話を続けていた2人だが、不意に適当探偵が思いついたように声をあげた。 「そうだ、自己紹介しようぜ!」 「なんだ、そんな事ですか」 助手は呆れたような声で言う。 「そんな事とはなんだそん!自己紹介とは大切なこととは!」 「理解不能な日本語喋るの止めてください」 「自分適当探偵ですから。お前バカじゃネイノー」 助手のジトッとした視線を受けながら、何故か適当探偵は得意気だ。 「まあ、いいじゃないか。自己紹介とはいっても、所詮事件が始まるまでの余興……言わば昼休みに流れる誰も聴いてないクラシックのようなものさ」 助手は依然として探偵をジトッとした目で見ている。
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