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小沢が晴山の背後から体を密着させ、腕で脇腹を支え、もう片方の手で脚を揉んでいる。
壱花には最早、スイミングスクールのコーチ(ゲイ)が無邪気な男子生徒に同性なのを良いことにセクハラマッサージを施しているようにしか見えなかった。
晴山は全く気にしていないというか気づいていないようで、ある意味小沢の手中にあると言っても過言ではなかった。
「はっはははははははぁレやまままァア………!」
まともな言語を発せなくなるほど壱花の脳内はパニックに陥った。
一方、小沢達。
「晴山……お前細いな。ちゃんと食ってるのハァ?」
「自分は人並みに食べる方ですよ。細身な方が何かと動きやすいので、体重を保っているんです」
「そうか……よく触ったら結構筋肉質だハァ……何かハァ運動やってたのハァハァ?」
「えぇまあ、中学の時には陸上やってました。そのくせ、この硬さですからね。あはははは」
「アハハハァハハァハァ」
「気づけェェェェェェェェ!どう見ても息荒いだろォ!ハァハァしてるものォォ!明らかだものォ!逃げてっ!晴山君逃げてェェ!!」
ついに怒り狂った壱花が暴れ出した。一恵が羽交い締めして止めようとするが、凄まじい抵抗により手放してしまった。
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