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「分かった、今行くっ……!」
いけない、ことだったのかな?
きっと、このこと晴に知られたら怒られるに決まってる、昨日みたいに怒鳴られるに決まってる。おいら、大変なことしちゃったんだ…。
そのまま窓の景色見ながらぼーっとしてたら玄関のほうでバタバタっていう音が聞こえてきて、すぐにピンポーンって音が鳴った。
「は、い……」
「っ、はぁっはぁ…凛くん!?ど…はぁっ、どうしたのっ?大丈夫っ!?」
大きく揺れてる、蜜くんの肩。車じゃないみたい、走って来て、くれたんだ…。
「ごめんね…、おいら弱いからっ、晴がいなくなっただけで寂しくなっちゃって…。」
泣きそうになっちゃったの、また。だけど蜜くんが折角来てくれたんだから、泣いたら呆れられるって思ったから、堪えた。
「大丈夫だよ、今日一日、俺がいてあげよっか?」
蜜くんは、優しかった。
「やっぱ…食べにいかない?」
「…行く、夕飯でしょ?」
「やったぁ!うん。」
今は、昼の1時。
「お昼…食べた?よかったらさ、俺作ろうか?」
「おねがーい」
「オムライス作れるようになったんだよ!」
蜜くんの目線が、テーブルにいって、そこにまだ置きっぱなしだったメモにいった。晴が置いていった、あのメモ。
「……やく、そく?」
蜜くんはおいらと晴が付き合ってるっていうことは知ってたけど、束縛のことは知らない。
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