snow

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「……手」 「え?」 「だから、手ぇ出せっつってんだよ」 言われるがままに差し出された手を握ると、そのまま君の上着のポケットへと引き込まれた。 「冷てぇ…」 呟いた声に横を見るけど、君は相変わらず前を向いたままで。 その耳が赤くなってるのが、照れている所為か、寒さの所為なのかはわからないけれど。 少し荒っぽいけれど、それが不器用な君の優しさなんだと気付いて、なんだか嬉しくなる。
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