ウソツキ

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いつかこの恋が思い出になる頃。 もう一度アイツに伝えよう。 『本気で好きだった』って。 だからもう、いつまでもアイツが帰ってくるのなんて待たない。 早く次を見つけるんだ。 顔上げて、ちゃんと笑って。 振り返らずに、前だけ見据えて。 “もう大丈夫。” 一生懸命自分にそう言い聞かせて、もう一度歩き出す。 「ウソツキ」 泣き笑いの声は、明け方の空の中へ溶けて消えた。 ~fin~
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