旅立ち

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その頃… 飛行機の中では結月がリコの作った マフィンを頬張りながら悠から返された マンガ本を一人読んで居た。 そしてページをめくると…紙らしきものがひらりと落ちた。 結月は首を傾げその紙を拾い紙を見た。 それは悠からの手紙だった。 そこには… 『結月へ 俺…群馬で修業する事になった。 だから俺も今日から群馬に住むんだ。 言わなくてごめんね? 俺も頑張るから結月も頑張って来てね! PS 結月とリコがまだ夫婦じゃないなら 俺もリコの事まだ諦めない事にしたよ。 だからこれからも俺達恋のライバルって事で よろしく!じゃっ…!』 と…悠からの悪戯めいた手紙が書かれて居た。 結月は驚き急に焦り出す。 「か、神崎さん!神崎さん!」 結月は隣で眠っている神崎を起こし出す。 「ん?な、なんだよ?どしたぁ?」 「俺…一端…戻ります!」 「はぁ?!」 結月はシートベルトを外し出す。 「おい?!落ち着け! 一体どうしたって言うんだよ?」 神崎は結月の手を止めている。 「お客様~?危ないですので機内では 立ち上がらないでくださいね?」 キャビンアテンダントに注意をされても結月はじたばたと暴れて居る。 「神崎さん!俺マジ降りますから!」 「馬鹿か!此処は空の上だ!」 その頃…悠はバスの中でクスッと笑っている。 「悠くん?」 リコは悠を見る。 「どうしたの?」 「いや…今頃、空は 荒れてるかなぁ?って…」 「え?!」 リコは窓から空を見上げる。 「晴れてるよ?雨でも降るの?」 リコがそう言うと悠は笑う。 「結月がさ…」 「ユヅ…?」 リコは首を傾げながら空をじっと見上げる。 すると空から結月の叫ぶ声がした気がする。 「え…?!」 リコは驚く。 空耳?! 「もしかして悠…結月に 何かしたのかぁ…?」 目覚めて聞いていた龍之介が面白そうに悠に聞く。 「ちょっとね~!」 悠は笑っている。 龍之介は首を傾げている。 「温泉饅頭くださーい!」 眠っていた翼は突然寝言を言い出す。 龍之介は翼の頭を小突いた。 悠は笑っている。 「な、なんか…嫌な胸騒ぎが…」 リコはそう呟き苦笑いするとまた窓から空を見上げる。 色々あった三ヶ月… だけど…! これからの三ヶ月の方がまだまだ 色々起こりそうなそんな予感が……!! 完
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