〓夏の風物詩〓

(※菊side）

アーサーさんたら……。

さっきからどうしたんでしょう……?

さっきの話からすると私が言ったのは、アレ以外の意味はないと思いますが………。

『そういえば、ポチ君お怪我はありませんか?』

先程、アーサーさんがいきなり立ち上がられたために落ちてしまったポチ君の心配をします。

ポチ君の頭を撫でている間にも、アーサーさんは顎に手をあてて何やら唸っていらっしゃいます。

『一体どうなさったんでしょうねぇ…、アーサーさんは』

『きゅ～ん』

一人と一匹、不思議そうにアーサーさんを眺めます。