裏浦島太郎

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昔々 あるところに 浦島太郎という 青年がおりました 太郎は 趣味で釣りをしながら 自給自足の生活を送っていました ある日 いつものように 海岸に釣りに出掛けると 「やっちまえー」 「おらおらー」 浜辺に大勢の子供達 太郎は少し気になったが それを遠目に見て その場を立ち去ろうとした すると 『助けて、助けて』 最初は空耳かと思ったが よく見ると 子供達の輪の中に 海亀がいて こっちをじっと見ている 「えっ!!まさかなぁー」そう思いながらも 亀に近づいてみる太郎 近くに行くと やはり亀が助けを求めていたんです ゴタゴタに巻き込まれるのを恐れ その場から離れようとした時 【待てよ、この亀…捕まえて売れば…ニヤリ】 「あーちょっとちょっと君達 その亀 オジサンにくれないかなぁ」 『あー、嫌だね』 「じゃあどうすればくれるんだい?」 『じゃあ 代わりに何かくれよ そうしたらあげるよ』 「んー、あっ!!そうだ!飴と交換しようよ」 『飴ぇ!?んー まぁいいか 良いよ』 こうして 飴と亀を交換する事に成功した 太郎 「さーて、どうしようかなー」 『あのー、助けてくれて 有難う御座いました お礼と言ってはなんですけど 竜宮城に招待します』 「竜宮城!?それは…何なんだ?」 『楽しい所ですよ』 「何!そこには女の子もいるのか?」 『女の子!?…あぁ、メスの事ですね 沢山いますよ』 「よし!!じゃあ連れて行ってくれるか」 『はい!じゃあ乗って下さい』 そう言うと 亀は背中を向けた 「乗れって…ここに…?」 『はい!』 「ちなみに聞くが 竜宮城って何処にあるんだ?」 『海の中です』 「海の中!?……無理無理だって息出来ないし 無理無理」 『大丈夫です さぁ乗って すぐ着きますから暫く息を止めて 目を瞑っていて下さい』 こうして 太郎は 竜宮城へと向かった
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