きっとそれは運命だったのかも

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だから学校の女子はほとんどがあいつに惚れてた。 和也はそれに気付いてなかったけどな。鈍感で超優しいし、イケメン。 男達の中では憎しみの対象でしかなかったな。 俺はあいつとそんなに長い連れじゃなかったけど、和也はいい奴だってわかってたから憎めなかったな。 嫉妬はしたが…………。 そんなあいつだから町なんか人がいる場所に飛ばされたら、女の子を惚れさせてるな。 つーか、やば………そろそろい…しき…が………。 俺の意識はそこで途切れた。 気が付いたら知らない天井が広がっていた。 気が付いたら俺は何処かの家の誰かのベッドに寝かされていた。 多分森を通った誰かが偶然俺を見付けて助けてくれたんだな。 ありがたいことだ。 ぐう~。腹が鳴る。あれから結局寝てたわかだから、何も食ってないんだよな………。 とりあえず起きて、助けてくれた人にお礼言ってご飯でもご馳走してもらうかな。 そう思いベッドから下りようとしたら、ドアが開く音がした。 「どうやら目が覚めたようですね。気分はどうですか?」 ドアが開き、そこからは頭に二本の角に、黒い翼を背中から生やし、黒く長い尻尾がある少女が部屋に入って来た。
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