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「リンちゃん。部屋に案内する前に、他の部屋の人達の所に挨拶に行こっか。僕がついていってあげるね」 そう言って、私は宮城に手をひかれたまま、玄関へ向かう。 「宮城さん。手握ったままです」 「ん?ああごめんよ。リンちゃんが可愛くてつい」 「はぁ…」 もうツッコミいれる元気もない。 宮城はやっと私の手を離した。私は手を洗いたい衝動を抑え、とりあえず宮城の後についていった。 「うちのアパートの人達は、楽しい人達ばかりだから。すぐ仲良くなるよ」 楽しい人達ねえ…。
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