序幕

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霊道、前 「これより、妖魔討伐に向かう みな、仮面を付けよ」 リーダー格の男がそういうと、その場にいる全員が狐の顔をした仮面を付けた 「この遠征は激しく危険を伴う。みな、脱落するな 同志たちよ、生きて、また我らの世界へ戻ってこようぞ」 「「「「「おおぉー」」」」」 「みなさん、 張り切ってらっしゃいますね、麗様」 「あぁ、猛っているな」 「ですが、私たちは無事に生きて帰れるのでしょうか いくら精鋭ばかりを集めてきたといっても、数では歴然とした差があります」 「案ずるな、結奈 いくら数で劣っていようが捩伏せればいいだけの話 それに… お前は、私の許婚 だから私がお前を護る」 「麗様、うれしい」 「こら、こんなところで抱き着くな」 「おい麗、そんなところで 愛を育むのをやめろ」 「これがどう育んでいるのですか、 教玄殿」 麗が結奈に抱き着かれていると リーダー格の男が冷やかすようにいった すると周りはくすくすと笑いはじめた 「まぁいくぞ」 「さぁ行きましょう、麗様」 「はぁ、憂鬱だ」 麗は重たい気分で進むのでした
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