8人が本棚に入れています
本棚に追加
でも、そんな男と別れて良かったと思う。
顔を合わせれば喧嘩… ケンがいる前でも、激しくお互いを罵り、罵倒が飛んだ。
ケンは、そのうち大人の顔を伺うようになり、そして… ケンの顔からは笑顔が消えていた… そんな環境の中でケンを置いておくのは可哀想だと思った。周りの人からは、あれこれ詮索されたが、うっとしいと思ったりもしたが離婚した事には、後悔はなかった。
離婚してからは、ケンと私はそのまま実家で暮らす事になった。本当は、ケンと2人で暮らそうと考えてはいたが、両親は一人っ子である私やたった一人の孫の事を心配して、『ここにいた方がいいから…』
安心するからと拝み倒され、根気負けしてしまった。
私は、近くのスーパーで8時間勤務の仕事を探してきた。
仕事に行っている間、ケンは両親に観てもらっていた…
次第に、ケンの顔からは、笑顔が戻ってきた。
ケンは、じいちゃん、ばあちゃんの深い愛情の中で、すくすくと育った…そして今ケンは高校生になった。
最初のコメントを投稿しよう!