第4話ミヤマさんとメロンソーダ

2/2
前へ
/13ページ
次へ
「ほら!メロンソーダだよ!コサカ君!」 ファミレスにて、僕の彼女であるミヤマさんが、目の前にずいとメロンソーダのグラスを突き出してきた。 「見れば分かるよ。」 「ほら!飲んで!」 甘いものは苦手だが、断ると後々面倒なことになりそうだったので、グラスを受け取って緑色の液体を喉に流し込んだ。 「それにしても、メロンソーダって毒々しい色してるよねー。」 ミヤマさんは、渋い顔をしているであろう僕を見て、妙にニコニコ笑いながら言った。 「そうだね。体に悪そう。」 僕は、ますます喉が渇きそうだなぁ、と思いながら相槌を打った。 「これでコサカ君が死んじゃっても、みんな『メロンソーダに当たって死んだんだなぁ』って思うよね。」 それを聞いた僕は、ふた口目を飲もうとしていた手をピタッと止めた。 「…毒、入れたの?」 「…エヘッ☆」 ミヤマさんは舌をチラッと見せて可愛く笑った。 「そっかぁ、毒入りかぁ、アハハハハッ!」 「エヘヘヘヘッ!」 「こら。」 ミヤマさんの脳天にチョップを入れると、ミヤマさんは「フミャッ!」って変な声を出しながらも解毒剤をくれた。 それでも、翌日から高熱と腹痛で3日間寝込んだ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加