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翌朝、寝不足な僕達は、歩いて駅に向かっていた。
平日だというのに、町は人と警察でごった返している。
その道すがら、ミヤマさんはもっぱら、水着とサーフボードと釣り道具を持って来なかったことについて嘆いていた。
途中、警察官に呼び止められた。
昨日この町で起こった殺人事件について調べているらしい。
「何か知っていませんか?」
そう問いかける警察官に対して、僕達は首を横に振って答えた。
「とんでもない!」
「何も知りません!」
帰りの電車に乗った僕達は、お互いを指差し「ウソツキめ!」と笑いあった。
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