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* * *
それから毎月、ミヤマさんはペット霊園に通っている。
今日は僕も一緒にニィの墓参りにやって来た。
ニィの墓前に向かう途中、僕達は見知らぬオバサンとすれ違う。
すると、ミヤマさんは流れるような動作でバッグからトカレフ銃を取り出し、オバサンの背中を撃ち抜いた。
「それ、どうしたの?」
銃口から上る煙を吹き消して格好つけているミヤマさんに僕が銃を指差して聞くと、ミヤマさんは舌をチラッと出して笑った。
「買っちゃった。」
「また無駄遣いして~。」
僕は彼女の頭を小突きながら、ミヤマさんらしいな、と苦笑した。
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