此処はどこ

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幸村「…………」 信玄「…………」 沈黙が続いて少ししたとき、「……ほう」と信玄が言った 葉鶴「………え…」 信玄「ん? 儂、なんか変なこと言ったか?」 呆気ない葉鶴の言葉に信玄が訊ねる 葉鶴「いや… 私の言ったこと…信じたんですか…?」 幸村「………」 葉鶴に会わせて幸村も信玄を見た それに気づいた信玄はふっ、と笑うと言った 信玄「信じた。」 信玄の言葉に呆気にとられる二人 信玄「簡単なことさ… 変な身なりで、しかもバテレンではない… そして、言葉が通じる。 その方が言っておる事を当てはめたら、しっくり来る 何より…目が嘘をついておらぬ 信じるに値してはおらぬか、 のぅ、幸村?」 ニヤリと顔を歪まして、幸村を見る 幸村は、ハッとすると口を開いた 幸村「…しかし、間者という可能性は…」 信玄「それは一番幸村が分かっておるだろう? 先程まで共に居ったのだから、 忍に面識があるお主が判断出来ぬ訳がない」 幸村「!! お館様は某を買い被りすぎです… しかし…、 確かに一理、あります…… こいつは忍などではない…と思われます」 幸村が信玄の目を見て言う 信玄「ふ… そうか…、やはりお主は逸材よ ところでその方、名を聞いておらぬかったな… なんという?」 葉鶴「え…… 波瀬葉鶴…」 ぼぅとしていた葉鶴は、ハッとして言う 信玄「そうか… では、葉鶴。 お主ここに住め」 信玄がニッと笑って、言った ・
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