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ついでに言えば、彼女は彼が嫌いだった。
中学生時代に彼女が好きになった男子は彼の親友で、彼が彼女の事を好きだと公言してくれたお陰で、アプローチすら出来ずに泣き寝入りした事は記憶に新しく、彼女自身の性格や中身も知らず、見た目だけで好きとか嫌いとかを言えてしまう神経が理解出来なかった。
彼女は、綺麗な心は大好きだが、汚い心は大嫌いなのだ。
彼女は彼の事をそう評していた。
時間は無限ではなく、彼女にとって彼氏と言う存在自体は無駄な物だった。
学校でも顔を合わせるのに、なぜ毎日電話をしたり遊んだりと、時間を他人に割かなくてはならないのだろうか。
彼女は縛られる事を極端に嫌うタイプなのだ。
ここに女子は含まれない。
彼女達は縛ると言う事はしないし、強制もしない。
おねだりやお願いが上手で、他人とのバランスを取ってくれる。
けれど、男子はダメだ。
必ずどこかに縛る要素がある。
放置するより管理する方が好きなのだ。
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