色々と痛い人ばかり

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何だろう、これは……。 ぽかぽかとした昼下がり、秋になって色付き出した銀杏や楓が何やら心を物悲しくさせ、食欲増進中の自分は体重計がちょっぴり気になる今日この頃。 何だこれは……。 今現在の状況が呑み込めず、自分は現実逃避に精を出す。 彼女(つい最近出来たばかり)と学食デートを終えて、校門近くで談笑していたはずだった。 冷え性な自分の手を温めてくれていた彼女の手は、今はここにない。 「だから、オマエじゃなくて、彼女の方に話が……」 自分を守るように立ち塞がる彼女の、ポニーテールしか見えないんだが……。 うん。こう言う場合は、話の内容如何でどうするか考える物だろう。 自分に近付く人間の一切をあまり気にしない彼女が、なぜかこの人物だけを目の敵にしているのだ。 単純に相克なのだろうと思っていたが、どうやら考えを改めなければならないらしい。 「何の話ですか?先輩」 ひょこっと顔を出せば、忙しなく彼女の前をうろうろとしていた先輩と目が合った。
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