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~~~無縁塚~~~
公真
(何処……ここ……)
……いかん、多分迷った。
いや、絶対迷った。
しかもなんかヤバそうな場所に迷ってしまったようだ。
あぁ、やっぱ死ぬのかなぁ……俺。
ガサガサ……
背後から妙な物音まで聞こえてきた。
公真
「あぁ神よ、どうかこの哀れな子羊に救いの手を……」
白髪の男性
「……神といっても八百万と居るけどね」
……わぁ、いつの間にか目の前に誰か居る。
ってことはさっきの妙な物音もこの人か。
白髪の男性
「これは驚いた。人間が無縁塚まで足を運ぶとは……死にに来たとしか思えない」
その男性は白髪で眼鏡をかけていて、手には腕時計や褌などの妙な物を持っていた。
公真
「無縁塚……? あの、やっぱここ人間の里じゃないんですか?」
白髪の男性
「人間の里? はは、全然違うよ」
やはり道を間違えてたのか……
白髪の男性
「ここは無縁塚。とても人間が足を踏み入れる場所じゃないから早く帰った方が良い」
公真
「……あなたも人間にしか見えないんですが」
霖之助
「僕は森近霖之助。人間と妖怪のハーフの半妖だよ」
半妖とはまたファンタジックな……
あの緑髪の巫女っぽい女性も妖怪がどうのこうの言っていたし、もしや幻想郷には人間以外にもケンタウロスや半魚人が住んでいるのかもしれないな。
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