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……とにかくそこの角を曲がった所か。
角の曲がっている鬼を負ぶって角を曲がった。
兎の耳の薬売り
「えー、八意印のよく効く薬はいらんかねー」
公真
「………………」
……居た、それらしい人物が。
本当に兎の耳が生えている。
その耳はカチューシャから伸びているアレではなく、本当に頭から生えていた。
……付け根とかどうなってんだ?
おまけにブレザーとは……前の世界を彷彿とさせるな。一応俺も学生だし。
公真
「そこの兎の薬売りさん、風邪の薬をくれんかね」
兎の耳の薬売り
「はい……って、鬼が薬なんて必要なのかしら」
公真
「……この角はコイツのだ。俺はれっきとした人間だ」
兎の耳の薬売り
「あら萃香……酔い潰れて寝てるじゃない」
公真
「本当に困ったもんだ。それより薬は……」
兎の耳の薬売り
「あぁ風邪薬ね。……でもあなた風邪ひいてるようには見えないんだけど」
公真
「俺じゃなくて霊夢だ、風邪ひいたのは」
兎の耳の薬売り
「霊夢が? ゲラゲラゲラ」
公真
「……とにかく薬は貰ってくぞ。ほら代金」
兎の耳の薬売り
「ありがとうございましたー」
……この薬、まさか毒とか入ってないよな?
とりあえず里の大通りに出てきた。
後は神社に戻るだけか。
萃香
「……ん……里……?」
……今更起きたのかコイツは。
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