忘菓「すぎのこ村は幻想に」

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~~~博麗神社~~~ 声 「号外だよー! 文々。新聞の号外だよー!」 バサバサバサ…… 霊夢 「こらー! 馬鹿天狗! 掃除が終わった直後に紙切ればらまくんじゃないわよ!」 ……霊夢の声が聞こえる。もう朝か。 公真 「……朝っぱらから大声出してどうした?」 霊夢 「人がやっと掃除を終えた所に、あの馬鹿天狗が号外という名のちり紙をばらまいて行ったのよ」 公真 「えらく迷惑だな」 霊夢 「まったくよ……ってあれ、これ公真じゃない?」 公真 「なんだって?」 外に散らばっている号外という名のちり紙……もとい号外新聞を拾い上げて見てみる。 公真 「どれどれ……『神社に見知らぬ宮司』って……この写真に写ってんの俺じゃないか!」 霊夢 「しかも昨日の話じゃないこれ」 公真 「……これ盗撮じゃねえの?」 霊夢 「ネタが尽きたら何でも記事にするんだから……」 公真 「しかし宮司ねぇ。俺の何処をどう見れば宮司に見えるんだか」 霊夢 「なら烏帽子でも被ってみる?」 公真 「勘弁」 ますます宮司かなんかと勘違いされそうだ。 公真 「にしてもこの新聞、なんで横書きなんだ? WEBニュースとかじゃあるまいし」 霊夢 「いつもは縦書きなのにね。なにか事情でもあったのかしら」 公真 「さぁな……とりあえずおはよう」 霊夢 「おはよう、顔でも洗ってきたら?」 公真 「あぁ、そうさせてもらうよ」 そういえば俺が博麗神社に来てから、どれくらいが経ったのだろうか。 というか、夏休みが終わるまでに帰らなければ、俺は単位不取得で進級できないのでは……?  
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