水の守り神~レタウ~

4/8
前へ
/76ページ
次へ
「待ってよ、おじいちゃんっ!」 少年が、自然あふれる 山の中で走っていた。 「わ、うわわっ!」 そう聞こえたときには 少年は地面に突っ伏していた。 「はははははっ。」 しわがれた、まるで ルイスのような 低い声の笑い声が聞こえた。 きっとこの人が "おじいちゃん" なのだろう。 「急ぐからそうなるんじゃ。 もっと、周りをよく見て、 もっとよい道はないかを きちんと見極めないかん。 ただひたすらに、無我夢中 で走るとそうなるんじゃよ?」 そう言うと、顔をくしゃっ として、満面の笑みを 少年に見せた。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加