原作・東板 前二 画・金魚の夢

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少女の顔が静かに海に沈んでゆく。 あれ?呼吸しなくてもいいんだ。 そうだよね、たぶん… 私はもうとっくに死んじゃっているんだ。 この海は、本当の世界と、 あの世の世界のちょうど狭間にあるんだろうな このまま、ぶくぶくと、沈んじゃえば、 私はきっともう、本当に死んじゃうんだ。 音もしないし、寒くも暑くもない 塩水なんだろうけど、味もしない もちろん、水の中だから 匂いもするわけないんだろうけど これで、どんどん落ちて沈んでいって 暗くなっていったら 私は、泡になっちゃうんだろうか? 死んじゃうってこういうことなんだろうな どんどん、神経が麻痺していっちゃって どんなことにも、痛くもなくなる どんな哀しいこともなくなっていく どんなものも、みえなくなってゆく・・・。 瞳を閉じてしまう少女 どんどん、深い海に沈んでゆく・・・。image=365709131.jpg
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