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日頃からの、努力の甲斐もあって、同僚はおろか上司からの評判も良く、職場でも、暗黙の了解で俺に対する待遇は徐々に良くなっていった。
――もっとも、それと同じくらい被疑者、容疑者、そしてその家族から恨まれるのが、いつの間にか当たり前になっていたのだが――。
しかし、そんな俺でも優しい妻と可愛い子供とに恵まれ、充実した毎日を得られていたある日。とある人間からのたれ込みで、暴力団のガサ入れに熱を入れ、検挙するために頑張ってきた俺に与えられたのは、もっとも忘れ難い、とてつもなく残酷な事実だけ、だった……。
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