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初夏の始めを伝えるような晴れ渡った、透き通るような空。
とあるなんの変哲もない高校に、掌を頬に当て学校の外を眺めながらボーとしている青年がいた。
その青年は外を見ながら呟く。
「・・・・つまらねぇ」
青年は机に俯せになり、寝る体制に入った。
現在は授業中、明日から夏休みという状況でクラス中が浮かれているなか、ただ一人寝ているのは孤立感があった。
そんな生徒を当然、担任は注意する。
「こら、神月!明日から夏休みなんだから、今日ぐらいシャキッとしろ!」
「・・・・うるせぇ」
神月と呼ばれた生徒は注意してきた担任を睨み付けながら返事を返す。
その日本刀のように鋭い視線に、担任は悲鳴をあげる。
「っひぃ!」
神月 京夜【かみづき きょうや】
それが青年の名前だ。
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