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学校も終わり、京夜が鞄を持って教室を出ようとすると、話しかけてくる女子がいた。
「京夜!あっあのさ、いっ一緒に帰ってあげてもいいのよ?」
今話しかけて来たのは樋口 華奈【ひぐち かな】
京夜の幼なじみと言ったところか。
しかし京夜はどうでもよさ気に素っ気なく返事を返す。
「帰らなくていい」
「っえ!でも・・・・」
その返答に華奈は困った顔でモジモシしだす。
周りからはまた批判の声があがる。
『ひどいねぇ~、女の子の誘いを断るなんて』
『ほんとほんと、ありえない』
『でもさ、樋口さんもありえないよね~。マジないわ~・・・・』
「っ!」
悪口を言われるのは馴れていたが。なぜか京夜は最後に言った奴がむかついた。
最後に喋った奴に詰め寄り、物凄い剣幕で怒声を放つ。
「てめぇ!!今、何て言った!」
普段感情を出さない京夜が怒った事にクラス中が沈黙する。
「っ!」
そんな中、京夜は舌打ちをし、教室を出ていってしまった。
怒鳴られた当人は腰を抜かし、教室はざわついて混乱している。
「え!?」
それに唖然としていた香奈もすこしして京夜の後を追いかけて教室を後にした。
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