とある記憶の断片図

3/4
前へ
/193ページ
次へ
あとちょっ――― ジリジリジリジリジリジリジリジリ―――ガチャッ 「はい、三城(ミキ)ですけど」 『こらー!智也!』 この脳内に突き刺す声は我が姉であり、担任教師でもある真島舞(マシマ マイ)であった。 「ねぇちゃん、こんな朝ぱっらから何の用だよ?」 『何が朝ぱっらよ、時計見なさい』 先ほど黙らせた目覚ましを見ると短針が1に近づいていた。 「もうすぐ1時か、まだ眠れる」 『あんた、今日の1時から夏期講習じゃない』 「もう間に合わないな。今日は休みます、先生」 『初めの講習はあたしのなの!それを弟が休んだら格好が付かないから来なさい!』 「えー」
/193ページ

最初のコメントを投稿しよう!

487人が本棚に入れています
本棚に追加