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――――ガチャンッ
「えっ…」
鍵がかかった音に驚き、後ろを振り返ると本を読んでいたはずの豊が立っていた。
その瞬間、ふわりと体が浮いた。
無言無表情の豊にあたしは抱き上げられ、ベッドに寝かせられた。
豊は、あたしに覆い被さるようにして、見つめる。
息がかかるぐらい、顔が近い。
「…今日の遥、何か変だよ」
そういって、抱き締められた。
あたしは何も答えられなかった。
顔が見れない。
でも、顔が見えたって豊は無表情だろう。
腕の力が強くなり、あたしは軽く酸欠状態。
豊の胸板をどんなに強く押しても、彼には通用しない。
明らかに豊の方が変だと思った。
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