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砂だらけの夕陽を可哀想に思いながらも、あたしは可笑しくて笑っていて‥
「セナも埋めよっか♪」
って、パパの親切(?)なお誘いを両手を振って断った。
太陽は暑く、あたし達を照らす。
マリンブルーの海は、キラキラ輝き続けている。
── 星那‥
不意に、また不思議な声が聞こえた。
─ 誰?
あたしは、キョロキョロと辺りを見回した。
そして、まるで何かに誘われるように、ホテルに向かって歩き出していた。
芝生が敷かれたガーデンプレイスを抜け、ホテルの裏側に廻る。
─ 人魚姫?
悲しげな表情で、海を見つめる人魚の石像を見付けた。
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