Ⅰ 星那の夢

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  「なにするのかにゃ?」 ママは、クスクス笑って、 「ね、セナ。一緒にバナナボート乗ろぉよ♪」 と、起き上がり、水着の上にパーカーを羽織った。 海上をバナナボートが、勢い良くジェットスキーに引っ張られて行く。 冷たい水しぶきを浴びながら、あたしは空を見上げた。 目映いばかりの太陽。 真っ青な空。 爽やかな潮風。 マリンブルーに輝く海の匂いを感じて、あたしは、そっと目を閉じた。 ── 星那‥ 「ん?」 今、誰かに名前を呼ばれたような気がしたけど‥ んなワケないよね‥?  
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