一人目は忍者の子?

3/12
前へ
/120ページ
次へ
「あ……ヤバッ………」 自己紹介をしていたら、素晴らしいことにあと5分で入学式が始まるではありませんかーーー… 「っって、ふざけてる場合じゃないい!!」 自分に華麗に突っ込みを入れ、部屋を飛び出し、階段をでんぐり返しで降りていき(決して事故では無い…と言いたい)、革靴を踏みつける様に乱暴に履き、家を飛び出す。 「イタタッ……」 オデコから多少血が出たが、ノープロブレム!こんな事は中学時代の頃からもう習慣と化しているのだ…寧ろ、普段より柔い柔い! 変なテンションで走る僕。遅刻しない様に学校を目指す、そして、最終目標は24時間マラソン!…的な勢いで走っていると目の前には交差点の角がっ!!! もう読者の皆様にはお分かりだろう、このフラグが!三秒後には… ①パンをくわえた女子と正面衝突。 ②『大丈夫ですか』と迂濶に声を掛け、手を差しのべる。 ③その女子と男子は恋に落ち、『運命的な出会いでしたね』とか言いながらゴールイン!オメデトー! …ってな感じ。これは恋愛に疎い俺でも分かる! しかし、このフラグを華麗に無視しますっ!だって遅刻しそうだもん………と今は恋愛より入学式を優先するのでした。 「ハァッ!」 決まった………近くの電信柱を利用した、大ジャンプ!!結構運動には自身がありますww 三メートル位の高さなら誰にも当たらない、たとえ、そこに『フラグ実現委員会』所属の女子が明智光秀の如く隠れてタイミングを狙っていたとしても……… 「エッ!?」 迂濶でした… 俺が通う高校は、頭脳が優れ、その上、全国から選りすぐりの体育会系が集まる文武両道の神武高校…名前が……少しキモいですね(笑) とにかく、ヤってしまいました…通学路の交差点の角、地上から高さ三メートル地点にて、ワタクシ一(にのまえ)は櫻井梵(さくらいそよぎ)と言う女子と出会ってしまいました。 ボーン! 下へ参りまーす!
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加