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「きゃぁ!」
彼女、こと櫻井梵の柔らかい体が俺の上に重なるようにして倒れました。どうして俺が彼女の下敷きになるかというと……
彼女が俺より高いジャンプをしてぶつかったからです、はい。
「っ痛ー…あの……大丈夫ですか?」
(あ………フラグが………)
と、思いながらも困った人には手を差し出さずにはいられない性格なので、つい言ってしまいました。
「は、はい……ご、ご免なさい!…………でござる………」
(ご、ござる!?御猿?)
語尾に首を傾げながらも彼女を観察すると、彼女は可愛らしい顔立ちをしておりまして、髪は青のショートで学校指定の制服が似合っています。身長は170行かない位で、俺より少し小柄…体は縷々としていて、さっきのジャンプが納得出来るくらい、体が軽いです…
彼女は慌てて下敷きの俺から離れ、恥ずかしそうにして制服の埃を払います。…俺も少し顔が熱い…地球温暖化のせいかな?
「あの……度重なる御無礼でござ……ご………ですが……足を挫いてしまって……その、なんと申せば良いか……」
「……おんぶですか?」
彼女は顔を赤くしながら目も合わせずに頷きました。
「かたじけないでござ……じゃなかった……かたじけないです。」
……日本語が怪しいのをみると、猿を崇拝する留学生かな?
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