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「申し訳ない…」
「いえいえ、高いジャンプをした俺も悪いですから……」
(何で謝ってるんだ、俺は……彼女が美人だからか?それより、入学式が……)
彼女を背負っているので腕時計が見れないが、恐らくもう入学式は始まっているだろう…と思いながら、か弱い女子をおんぶしてひたすら進む。
(あーあ……いきなり遅刻か………これからの高校生活はどうなるんだろう………)
しかし、ため息は出ませんでした。今は恥ずかしくてそれどころじゃなかったんです…
彼女は俺の首回りに手を回してしがみついています。何だろう………物凄く軽い!そして、どうして女子はこんなにも良い匂いがするんだろう!?などと思っていると、彼女は名前を尋ねてきました。
「名前を頂いても宜しいで……すか…?わたしは櫻井梵で………………ござる。」
(御猿崇拝者の姿を隠すの諦めましたね………フフッ…)
「へぇー!変わった名前ですね!僕は橋本一です!僕も変わった名前でしょ!?」
「はしもと…いち……そうでござるな。」
あれ?この留学生、“鍵かっこ”を無視しちゃいました。会話だからね!ちゃんと【にのまえ】って発音してるからね!?小説だから分かりにくいけど…
櫻井さんについてあれこれ考えていると、彼女はあのスカートの折り目と一体化していて周りからはよく分からない……所謂、ポケットからハンカチを取り出して、俺のオデコにそっと当てました。
「へっ?」
何だか体がカッカします…熱いです。地球温暖化が促進しちゃうよ?地球サミットにいいご迷惑ってか?
「オデコから血が出ていたので………」
余計に血が出そう……顔は見えませんが、声を聞くと彼女も恥ずかしがってるようです。
………可愛いwwwww
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