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廊下にて――…
「歩ける?」
「包帯でしっかり固定されてるから平気でござる♪」
…………どうしよっ!!
物凄く教室に入りづらい!だって顔馴染みがいない初めての教室にこんな美人な帰国子女と入って皆の視線を独り占めするなんて………(いや、少しは嬉しいけど、)まさしく、被・イジメの王道だ!!俺はSだ!
「イジメってなんでござるか?」
「イジメってのはダースベイダーの如く、強い者が弱い者を暴力をもって脅し、服従させて………ってあれ?会話の流れがおかしくない?」
「拙者の読心術でござる♪」
「………」
それ……マイプライベートルームに不法侵入…………
「あの……なるべく俺の心の中覗かないで下さい………」
「何故でござるか?」
……普通に伝わらないか………ならばっっっ!!
「櫻井さんは他人に見られたくない物とかある?」
「見られたくない物?………うーん……昨日手裏剣の練習相手に使おうと思って、今は冷蔵庫に入ってる今朝の御飯の残ったボロボロの焼き魚とか……」
何故にそこまで具体的!?それにボロボロって……明らかに練習で傷めつけたかの様な表現じゃない!?
まぁ、いっか……これを利用するしかない!!
「つまり、俺の心を覗く事は、櫻井さんにとってその可哀想な魚を、冷蔵庫を開いて『ウヘヘッ♪』って感じで覗かれるのと同じ事なんですよ!」
「……………はっ!も、もも、申し訳ないでござるっっ!!」
顔を真っ赤にしてペコペコと頭を下げる櫻井さんは何だか可愛いです////でも、恥ずかしがるポイントは不明っす(笑)
「いえいえ、俺も冷蔵庫の食べかけの焼き魚を他人に見られたら恥ずかしいですよ、アハハっ(勿論ウソです)」
「あっ、間違えたでござる!焼き魚じゃなくて、焼き魚の後ろに置いといた熊の肉でござる!」
「………」
こういうのをイジメと言うんでしょうか………涙が止まりましぇんww
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