22人が本棚に入れています
本棚に追加
第二話:変わりたい:
翌日…空は憂鬱な
気持ちで学校に登校する
「はぁ…私、どうしたら
変われるのかな…。」
空は自分の机に座り頭を抱える
とても深刻そうに悩む
そこに美佳子が登校してきた
「おはよう空。大丈夫?
具合でも悪い?」
空を心配する美佳子
即座に空は小さく首を横に振る
「ううん…。大丈夫。」
美佳子はそれを聞いて
安心するも全てを悟り空に言う
「そーら!しっかりしなよ!
ずっと下ばかり向いてても
何も好転しないよ?過ぎた事は
もう取り返しがつかないの!!だから空が
『これから先どうするか』
でしょ?」
美佳子にそう言われ
空は沈んだ顔を上げる
「うん、そうだよ…ね。
私、これから頑張る!」
そうは言うも、
空が無理してることが
美佳子にはすぐに分かった
その時、ガラララ…と
教室のドアが開く
秀一が友人達と登校してきた
空は、おもむろに立ち上がる
「そ、空…?」
心配そうに空を見つめる美佳子
空は秀一へと
真っ直ぐ歩いていく
秀一も向かってくる
空に気づき声をかける
「佐伯…?どうした、
俺に何か用か?」
秀一のその問いに、空は驚く
「えっ?あ…別に
用なんてないんだけど…
おはよう秀一。
昨日は…ごめんね…。」
秀一も空の始めての
行動に激しく驚く
「え…!?あ、おはよう…
いや別に俺も悪かったし…
つか変だぞお前?
どうかしたかのか…。」
そう言われ、顔が
真っ赤になる空
「べ、別になんでもないから!
それだけ!!」
空はそう吐き捨てると
秀一の前から
立ち去り美佳子の
ところへと戻った
顔が真っ赤のまま机に座る空
美佳子は唖然としている
すぐに我に帰る美佳子
「す、凄いよ空!
やれば出来るじゃん!!」
自分のことのように
凄く喜ぶ美佳子
「み…美佳子…静かに。」
恥ずかしさで更に赤くなる空
「私に今できることから
ゆっくり始めようと思って…
その、が、頑張ってみた…。」
「凄いよ!頑張ったね!」
美佳子になでなでされる空
「にゃ~。」
とても気持ちよさそうで
嬉しそうな空
そして、二人は
この日授業を受け終え
放課後を向かえると
グラウンドに向かった
最初のコメントを投稿しよう!