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保健室に入る二人
「どもーっす…。」
「失礼します…。」
秀一はすぐに保険医の先生に指を見せた
「練習中に思い切りぶつけたんですけど…。」
心配そうに見守る空
「派手にやったわね…。折れてはいないと思うけどひびぐらいならあり得るわ…。冷やしておくから早めに病院に行きなさい…。」
そう言われ、秀一の手には包帯を巻かれた
それを見て更に心配になる空
二人が保健室を出ると、美佳子が立っていた
「あ、置いてっちゃってごめん美佳子…。」
「大丈夫…それより、手は大丈夫?天川君。」
「えっあぁ…この通り…。」
包帯で巻かれた手を見せる秀一
「あら、大変…お大事に。あ、空、ごめん。私、
急に用事出来たから先に帰るね。」
「えっ美佳子…?」
そう言い残すと美佳子はすぐに立ち去った
直後、空の携帯にメールが来た
6/8 17:21
From 橘美佳子
Sub (non title)
――――――――――――――――――
秀一君と一緒に帰りなさい😃
怪我してるんだから彼に協力してあげて✨
じゃあまた明日ね空✌
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空はこのメールを読み、微笑んだ
「まったく、美佳子ってば…ありがとう!」
空は、静かに携帯を閉じた
「秀一…今日はもう部活早退しなよ?」
空がそう言うと、秀一はゆっくりと頷いた
「あぁ…そうする。」
空は、秀一に荷物を取って来ると告げ、野球部のグラウンドに向け走り出した
「あ、おい空!!」
空の行動力に驚く秀一
そして、二人がグラウンドに辿り着くと
野球部の部員達がじろじろと見ていた
「おいおい秀ちゃん彼女かー!?」
「マジかよ!天川!!」
三年生の野次が入る
「ち、違います!止めてくださいよ先輩!!」
真っ赤になる秀一と空
「(嬉しい…秀一の彼女になりたいな…。)」
この日、空は秀一の制止を振り切り、秀一の荷物を全て持って秀一を自宅まで送った
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