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教室に入り、先生の話が終わると
次は自己紹介の時間。
「じゃあ自己紹介をしてくれ左端の席から」
その席にはいかにも野球小僧って
感じの少年が座っていた。
「相川昌也でーす、夢は甲子園優勝でーす。よろしくお願いしまーす。」
明らかなお調子者の口調だった。
そこから次々と自己紹介が終わり
クラスの女子が何人もお目当てに
していたであろう省吾の番になった。
「加藤省吾です。趣味は読書と、音楽鑑賞です。よろしくお願いします。」
爽やかな笑顔と共に言い席に着く
クラスの女子の大半が釘付けなのは仕方ない。
そして次はとうとう和也の番に回ってきた。
「さ、斉藤…か、和也…です。…し、趣味は、ど、動物と…あ、遊ぶ…事…です。よ、よろしくお願い、し、します。」
そして全員の紹介が終わり
新入生は放課になった。
「和也、一緒に帰ろう」
「う、うん…」
「ちょっと待ったー!!!!」
二人で帰ろうとした時
誰かに呼び止められた。
「俺、さっきも自己紹介したけど俺は相川昌也だ。一緒に帰んない?」
「加藤省吾だ。あぁいいよ。」
「さ、斉藤、和也…いいよ…」
「てか、二人共野球経験者だよな?加藤省吾は中学野球界じゃ有名だぜ。」
「それは光栄だね。」
「そーだ、帰りにバッティングセンター寄ろうぜ。二人の実力が知りたい。」
「あぁ、俺はいいけど和也、どうする?」
「僕も、行く。」
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