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「じゃ、俺はこっちだからまた明日な」
「う、うん。また明日…」
そういうと省吾と別れ見慣れた風景の商店街を歩いていた。
まさか因縁のアイツがいるとも知らずに…
「よぉ、和也じゃねぇか。」
田中信吾…ソイツに会おうとは。
「なぁ、和也ぁまさか高校でも野球やってんの?あんなヘボでバッピーもまとも出来ないお前がさぁ」
「こ、高校ではやるつもりないから…」
「だよなぁ?ヘボがいたらチームも迷惑だよなぁ?まぁ、せいぜい頑張れや役立たず君。」
そういうと信吾は去って行った。
アイツを見るたびに右腕が疼く…
出来れば二度と会いたくない…
そんな気持ちになる。
「野球は…やらない…から…」
どうしてだろう涙が出るのは
どうしてだろう左に変えたのは
どうしてだろうこんなに悔しいのは
簡単な事だった
ただ野球が好き
三度の飯より好き
「ふ…グッ……イ゛…やぎゅうがじだいょ…」
だから利き腕を左にまで変えた
だが野球部には入れない…
イジメがあるから…
またイジメられて
野球を亡くすのが恐いから…
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